今回、語釈を引用した国語辞典は
『三省堂新現代国語辞典 第六版』
イクラ[ikra]
◇ 語釈
サケの卵を一粒ずつばらばらにして しょうゆなどで味付けをした食品。
◇ 語源
ロシア語の ikra
◇ その他
日露戦争出兵時、ロシア人がキャビアの代用品として食べたのがイクラの始まりらしいが、出典は見つけられなかった。
大正時代、樺太庁水産試験場がロシアから伝えられた製法でイクラの製造試験をしたが、この時にイクラという語が使われていたかは不明。
| 日本語 | イクラ | サケ・マスの卵の塩漬け (卵粒を1粒ずつ離したもの) |
| 筋子 | サケ・マスの卵巣の塩漬け (卵巣膜に包まれたままのもの) | |
| 英語 | caviar | チョウザメの卵の塩漬け |
| salmon roe | イクラ | |
| 露語 | икра(ikra) | 魚卵 |
| красная икра | イクラ(красная → 赤い) |
イクラという語が広まった正確な時期は分からなかった。
ふんわりとしたまとめ
イクラの語源は、ロシア語 ikra
参考
- アジア歴史資料センター『樺太庁水産試験場』
- 暮らしのことば 新語源辞典
- 三省堂新現代国語辞典 第六版
- 日本語源大辞典
- Wikipedia –Икра (зоология)–
- Wikipedia –キャビア–
サムネイルは、鱒子(ビワマス魚卵)の醤油漬け。