植物

「かえで」の語源

10月 25, 2019

今回、語釈を引用した国語辞典は
『集英社 国語辞典[第3版]』

かえで【楓/槭】

◇ 語釈
カエデ科カエデ属の落葉樹の総称。葉は手のひらの形で、秋に紅・黄葉する。材は建築、器具用。イロハカエデ・イタヤカエデなど。モミジ。

解字
【楓】形声。木+風声。風は、かぜの意。風を媒介にして種子の飛ぶかえでの意を表す。
【槭】形声。木+戚声。

◇ 語源説
蛙の手

◇ 私見

万葉集783年頃黄変蝦手もみづるかへるて
新撰字鏡892年頃加戸天かへで
和名類聚抄938年頃賀倍天乃木かへでのき
加比留提乃木かひるでのき
枕草子1001年頃かへでかへで
平家物語1221年頃かいでかいで
易林本節用集1597年頃鷄冠木かいでのき
書言字考節用集1717年かへで

『万葉集』の例に挙げた「蝦」は蛙を意味するため、カエデの語源が蛙の手であることは確実だと思われる。

◇ その他
・カエルは、前肢に4本の指がある。一方、イロハモミジの葉は、掌状に深く5~9裂する。指の本数は違うが、常に大きく開いているかのような蛙の手は、カエデの葉に似ている。しかし、人間の手に例えるのは気持ち悪いと思う。
・古くは、肩から指先まで全体を「手」と言った。楓が「かへるて」と呼ばれるようになった時、既に手は現在と同じ部位を指していたのだろうか。

手の語源はこちら

・平安時代末期から用いられている「楓」はマンサク科のフウを表す字であり、『万葉集』では「カツラ」と読ませている。カエデの正しい漢名は「槭」であるが、「楓(カエデ)」が間違いだと言いたいわけではない。

ふんわりとしたまとめ

楓の語源は、蛙の手


参考

  • 木の名の由来
  • 暮らしのことば 新語源辞典
  • 広漢和辞典
  • 語源海
  • 集英社 国語辞典[第3版]
  • 日本語源大辞典
  • Wikipedia -イロハモミジ-

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